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ドラムの歴史
欧米の軍楽隊にて、体に付けたバスドラム(大太鼓)の上にシンバルをセットする発想が生まれた。そして1894年、小太鼓奏者ディー・ディー・チャンドラーによって、足でバスドラムを打つペダルが考案された。
しかし、それまでは専らバスドラムとスネアドラムによって演奏されるような、マーチング・バンドの延長でしかなかった。そのドラムセットが劇的に変化する切っ掛けになった最大の発明がハイハットであると言えよう。これは元々、ジャズドラマーのベイビー・ドッズが演奏中に左足を規則的に動かしていたのを見た観客が「せっかくならその動きを利用できないか」と考えた結果生まれた、左足で二枚のシンバルを叩き合わせるペダル付の楽器「ソック・シンバル(別名:ロー・ボーイ)」という楽器を改良したものである。 これにより現代的なドラムセット並びにビートのスタイルが生まれ出たとされている。
ドラムセット
*バスドラム(写真1)
Bass Drumと表記することから「ベースドラム」「ベードラ」「バスドラ」と呼ぶ場合もある(欧米ではむしろ「ベースドラム」と呼ぶ方が一般的)。いわゆる大太鼓。他に「キック」(Kick)と呼ぶこともある。右利きの場合、奏者の右足側の床に横倒しに設置し、ペダルを踏んで演奏する。
*フロアータム(写真2)
床に直接置くので「フロア (floor) ・タム」と呼ばれる。右利きの場合、奏者の右側に設置するのが一般的。大口径のタムで代用する場合もある。並び順はタムと同様。
スネアドラム(写真3)
奏者の目の前、膝の高さに専用のスタンドで設置する。「サイドドラム」と呼ぶ場合もある。いわゆる小太鼓。スネアサイド(スネアドラムの裏面のヘッド)にスナッピー(スナッピーは日本独自の言い方で、通常はスネアと呼ぶ)と呼ばれるスチールないしブラスなどの金属製の響線が装着されている事が最大の特徴である。胴の深さは一般的に5インチ(約13センチ)前後、口径は14インチ(約36センチ)が主流であるが、胴深6インチ以上のスネアや、胴深3〜4インチ程度のスネア、口径が13インチ以下のスネアなど多種多様である。薄めのスネアは「ピッコロスネア」とも呼ばれている。
*トムトム(写真4)
ドラムセットでは「タム」と呼ぶのが一般的。バスドラムやシンバルスタンドに取り付けたホルダーまたは専用のスタンドを使い、バスドラムの上付近に設置する。複数設置する場合は右利きの場合主に左から右へ小さい順に並べるのが一般的。ごく一般的なセットでは、写真にもある通り通常二つ(ハイタムとロータム)を設置するが、ハイタムのみを配した、いわゆる「3点キット」と呼ばれるシンプルなセット構成も人気がある他、高橋まこと(元BOOWY)真矢(元LUNA SEA)、テリー・ボジオ、大久保宙のようにタムだけで10個以上を配するセットを組む奏者も存在する。
*ハイハットシンバル(写真5)
右利きの場合、奏者の左足側、スネアドラムの直近に専用のスタンドで設置する。またワイヤーを使って奏者の右側や自由な位置に設置するリモートハットもある。また、ツー・バス演奏時に左足を使用できない状態で、クローズ音が欲しい場合や、常時ハーフ・オープンの音が欲しい場合に使用するクローズド・ハットといったものもある。通常は(左側に設置している場合)腕をクロスさせて右腕で叩く(クロスハンド奏法)が、ビリー・コブハム、サイモン・フィリップス、レニー・ホワイト、カーター・ビューフォード、ジョン・ブラックウェルJr.、フリオ・キリコ、ドン・フェミュラーロ、茂木欣一(フィッシュマンズ、東京スカパラダイスオーケストラ)や畑利樹(東京事変)など、腕をクロスさせずに左腕で叩く(オープンハンド奏法)奏者も存在する。
*シンバル(写真6)
設置にはスタンドを用いる。ライドシンバル(トップシンバルとも)やクラッシュシンバル(サイドシンバル)、エフェクトシンバル(チャイナ、スプラッシュ、ベル、ゴング、カップチャイム、重ねシンバル)などがあり、ライドシンバルはフロアタムの上付近に設置するのが一般的。その他のシンバルの配置は奏者の好みによる。一般的にライドシンバルはリズムをキープする目的で使われ大口径(主に20インチ〜22インチ)で厚い。クラッシュシンバルは曲中でアクセントを付けるときに使用される。一般的にライドシンバルより小口径(主に16インチ〜18インチ)で薄い。
*ドラムスティック
ドラムはパフォーマンスの延長として手で叩く場合もあるが、主にスティックといわれる撥(ばち)が用いられる。一般的にはヒッコリーで出来たものが多く、メイプルやオークで出来たものもある。少数派としてアルミ製、プラスチック製、ファイバー製のものや、内部に発光体を入れたものなども存在する。木製のスティックの先端(チップ)には木製のものが一般的であるが、ナイロン製のものも各社から販売されている。スティックに似たものでブラシやロッズと呼ばれる細い棒を束ねたもので演奏する場合もある。より優しい表現が求められた時、ブラシやロッズが用いられることが多い。逆により太く重い音を出したい場合、先が球状になったマレットで演奏する場合がある。その場合はドラムスキンを破損しないよう、たいていマリンバ用に準じた柔らかいものが用いられる。
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